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言葉で聞かせて

第11章 記憶


入院していて約束を果たせなかった僕に真菜さんたちが怒って出したであろう手紙


確かにあれだけ見れば、そう見えるよね
僕が敦史さんと悠史さんを庇ってるように、見える


言わなきゃ

こんな醜い気持ちのまま二人の優しさに甘えてるなんて出来ないよ


深く呼吸して言葉を紡ごうとするけれど、僕の何かが拒絶してそれを許して貰えない


苦しい


必死で言おうともがくとそれを心配した悠史さんと敦史さんに背中と頭を撫でられて、さらに胸が痛む


言わなきゃ
言わなきゃ

謝らなきゃいけないのは僕なんだ
二人が頼りないなんてそんなわけない

僕が



僕を犯した人達なんかより僕は


よっぽど


醜い



「……っう……ひ、く……ぅぅ……」
「千秋さん、そんなに泣かないで」
「大丈夫。俺たちがいるだろ?」


優しく微笑む二人


「ち、が……違う、んです……」
「え?」
「どうした?」


この後に及んで嫌われたくないなんて、考えるな
弱虫な僕


「僕が、悪いんです……二人は全く、悪くな……っく……ひ……」


泣きじゃっくりがとまらなくて、息がしづらい

ゆっくり息をして、と背中をさすられるけど

落ち着いてる場合じゃない
話さなきゃいけないことが

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