言葉で聞かせて
第4章 飲み過ぎ注意
そして、数時間後
「おらおら流星〜!!飲んでんのか〜?」
「ちょ……っと、もう伊勢さん飲み過ぎっすよ!」
「あー?うっせぇぞ!もっと持ってこーい!」
「待って!椅子の上に立たないで!」
座っていたソファの上に立って叫び出す伊勢さんを必死で止めていると
「おい流星!お前も飲め!!」
「待っ……ガボボボ……」
「はっはっはっはっはっ……」
くそ
今のやつアルコール度数何度だ?
あったま痛え
それに喉も焼けるように痛い
「伊勢さん!そろそろ帰りましょう!」
「もうちょい飲む!」
「はぁ?ふざけ……」
言いかけた言葉は伊勢さんに手で口を塞がれて言えなくなった
「おい。先輩に対する口の聞き方は気をつけろよ。この業界じゃ、上下関係は絶対だぜ?」
「!」
酔ってても伊勢さんは伊勢さんなのかよ!?
あーー!くそ面倒くせえ!
どれだけ家に帰りたくてもいつかも体験したような恐怖政治で押さえつけられ、結局俺達の宴が終わったのは間も無く日が昇る、という時間帯だった
「ありがとうございましたー」
「伊勢さん!家どこですか!?」
「あーー?んー……あっち?」
「どっちだよ!つか自分で歩いてくださいよ!」