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言葉で聞かせて

第4章 飲み過ぎ注意

「くーーー……」


うそだろ
もう寝たのかよ


「ったく……勘弁してくれよ……」
「敦史?」
「あ?あぁ……悠史か」


悠史はソファに近づくと、驚いた顔をした


「え、伊勢さん?」
「あぁ。今日一緒に呑んでたんだけどよ、泊めろって押し切られちまった」


悠史はさっき俺がしたように困った顔で溜息をついた


「まぁ、伊勢さんなら仕方ないね。僕も断れないだろうから」
「悪いな」
「一日くらいいいよ。明日も仕事なんだから、早く寝なよ?」
「あぁ」


悠史はリビングを出て部屋に戻っていった


2人だけで話す分には特に問題ねえな
明日はちゃんと話せるといいんだが


「くーーー……」


くそ……
このやろう人んちですやすや寝こけやがって


俺は恨めしげに伊勢さんを眺めた後、リビングを出て部屋に戻った


ワックスも落としてねえし、顔も洗ってねえし、着替えてねえからスーツもシワになるし、強い酒飲まされすぎて自分が臭えしで最悪だが眠くてしょうがねぇ

面倒くせえから、全部明日でいいか


俺は明日の朝にやることを頭の中でいろいろ考えながら目を閉じて、穏やかな朝を想像しながら眠りについた

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