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言葉で聞かせて

第5章 再発

シャワールームを出ると、女性は僕がシャワーに行く前と同じようにベッドに座っていた


「お待たせしました」
「おそ〜い……なんてね。……来て、聖夜」


僕は無言で彼女の横に腰掛けた

すると僕の首筋に顔を寄せてくる


「……いい匂い……」
「貴女も、同じ香りがしますよ」


僕は彼女の髪の毛を一房手に取り、そこに口付けた


「ここにも、キスして……聖夜……」
「喜んで」


囁くように強請られた通り唇にゆっくりとキスを落とす

1度目はすぐに離れる
2度目と3度目は唇を食むように
そして4度目

濃厚なディープキスと共に彼女をベッドの上に優しく押し倒す


「ふっ……ぅん……」


ちゅ、くちゅ……と部屋に水音が響いている

下半身に熱が溜まるのがわかった


あぁ、僕
まだ女性に興奮できるのか


なんてことを考えて
安堵する

けれどすぐに思い直して自分を叱責した


何てこと考えてるんだ、一体
そもそも女性以外で興奮出来るものがあるって言うのか


「……何、考えてるの?」
「!」


身体を触れ合わせていると相手の考えていることがわかるっていうのは本当なのかもしれないな

しっかりしなきゃ


「すみません……緊張してしまって……」
「ふふっ、嘘ばっかり」

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