
言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
「千秋さん、そんなに気負わないでください」
いっつも、悠史さんにはこうやって我慢してもらってる気がする
「……はい……」
小さな声で呟くように言うと、敦史さんも後ろから僕の頭を撫でてくれた
「あるじゃねぇか。3人でって……痛っ」
「え?」
3人で気持ちよくなる方法が、ある?
当然のように言った敦史さんは何故か悠史さんに頭を叩かれてしまう
「あるんですか?」
僕が目を輝かせながら振り返ると、叩かれた敦史さんが本当に痛そうな顔をしている
「わっ、大丈夫ですか?」
「痛ってぇな、悠史……なんで叩くんだよ……」
「敦史が考えているのは千秋さんに負担がかかりすぎるでしょ」
悠史さんも知ってるの?
僕が顔の向きを悠史さんの方に戻すと、
「あ……っ」
と気まずそうな顔で目をそらす
僕に負担がかかるから、教えたくなかったってことなのかな
僕は悠史さんに縋るようにしてしがみついた
「悠史さん、教えて下さい。僕の負担とかそんなものよりも、2人とちゃんと繋がった満足感が欲しいんです」
「……」
悠史さんはまだ渋っている様子で、考え込むように俯いている
