テキストサイズ

言葉で聞かせて

第5章 再発


俺が色々考えてる間に悠史が真っ先に反応した


「本当ですか!?!?僕、デビュー作からファンなんです!!!」


目が……輝いている……


「ちょっと本……持ってきます……!!」


そう言うと悠史はバタバタと自分の部屋に走って行ってしまった

俺はまだほんのり頬を染める千秋に向き直った


「……お前……すごいやつだったんだな……」
『そんなことないです』
「つか、そしたらもっと忙しいんじゃねぇのか?……そんなに忙しそうに見えねぇ……けど……?」
『僕は仕事もらって書くだけで、予定はあんまり把握してないので』
「へぇ……」


予定管理してる奴が別にいるってことか?
マネージャー?
いや、担当編集者的な奴か?


そんなこと考えていると大量の本を持って悠史がリビングに戻ってきた


「はぁっ……はぁっ……お待たせしました……あの……サインっ……お願いしても……良いですか……っ?」


10冊以上ある分厚い本を持って現れた悠史に目を見開いて驚いていた千秋だったが、嬉しそうに首を傾げて微笑んだ


『喜んで』


悠史も嬉しそうで、どれにサインを書いて貰おうかと嬉しそうに選んでいる

ストーリーメニュー

TOPTOPへ