
言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
「色々とやることが山積みなんだよ」
「やること……ですか」
詳細を知っている風の敦史さんの様子に僕は首を傾げた
「僕たち」って言ったのは悠史さんの勝手だったんじゃなくて、2人の計画だったのかな
「千秋もそれまでに仕事片付けろよ」
「は、はい。頑張ります」
最近滞りがちで迷惑をかけていたから、本当に頑張らないと
「よし、終わった。じゃあ寝るか」
敦史さんが僕の身体を拭き終えて自分の身体も乱暴に拭くと、僕の横に寝転がった
「寝る」という単語だけで、僕も欠伸が出るほどに眠い
「ふぁ……」
悠史さんも敦史さんが持って来てくれたタオルで身体を軽く拭いて僕の横に寝る
「おやすみなさい、千秋さん」
今日最後の挨拶をして悠史さんが僕の頬にキスを落とした
「はい。おやすみなさい、悠史さん。敦史さんも」
僕も2人に挨拶をして、2人の頬にキスをする
「おやすみ」
敦史さんは挨拶だけを返して僕の身体を緩く抱き締めた
反対からは悠史さんの腕も伸びてきている
色んなことがあった今日が終わる
とっても長かったし、辛かった
でもその分ちゃんと2人と繋がれた気がする
身心ともにひとつになれたと思う
本当によかった
