
言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
僕の意気地なし……!
「ここは、家から少し離れたところにある自然公園です」
「自然公園……」
言われてみれば確かにたくさん木が植わっていて、今歩いているところも草原だけど遊具がない
「僕たちが千秋さんを連れてきたのは初めてなのですが、いらっしゃったの初めてでしたか?」
「はい。家の周りでも危ういくらいなので、家から離れたところだと余計わからないです」
「そうですか」と微笑んだ悠史さんの笑顔には何か少し違和感を覚える
やっぱり、怒ってる?
普通に笑ってくれてるけど……
そう考えていると自然とまた視線が地に落ちて、敦史さんと悠史さんの靴を追いながら歩いた
公園内に設置された遊歩道のようなところを歩いて数分
両サイドに木があったのがなくなって、突然開けたところに出た
歩いているのがアスファルトからレンガへと変わったのを見て顔を上げると、そこには
わぁ……!!
美しい夜景が広がっていた
こんなに高いところにいるなんて思わなかった!!
すごく綺麗!!
色とりどりに輝くそれは人口の光であることを忘れてしまいそうなほどに美しい
宝石みたい
本当に、綺麗……
