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言葉で聞かせて

第13章 言葉で聞かせて

悠史目線


気づかされた自分の気持ちに、困惑はしなかった

ただ、やっぱりそうだったんだ、と思っただけ


そんな気がしてたんだ
今回の一件で


敦史と離れるなんて全く考えられない
千秋さんと同じくらい、傍にいなきゃ困る

愛しい


やっぱり、僕達は離れられないんだ


認めてしまえば驚くほど胸の中にすとん、と落ちてきて居心地のいいところに収まった


僕の半分は生まれた時から敦史で、もう半分は
千秋さんにあげよう

そしたら自分の性癖も、こんなに愛する人たちに囲まれてるんだから仕方ないって思えるでしょう?


だから、そのためにはちゃんと伝えないといけない

自分の身の回りの整理もした
もう2度と、悲しませないって胸を張って言えるように


緊張するなぁ


こんなこと、初めてだから


って人生で何度もあった方がおかしいのかな?


眼下にはイルミネーション、頭上には幾千もの星が輝く夜空


どうかお願い
成功するように祈っていて


抱きしめた腕を離して、今日の目的はこれではないと告げると愛しい人が不安げな表情を浮かべた


震えるな、喉
引きつるな、顔

ホストとして
最後に落とす人は貴方がいい


「千秋さん」

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