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蜘蛛と蝶〜囚われた蝶〜

第3章 蠍と蝶

最上階は広々としていて、隣人の部屋との間隔が広い。



ようやく部屋の前にたどり着き、蠍はカギで扉を開けた。



ドキドキしながら、はじめて異性の部屋にあがる。



中は綺麗に片付けられていて、オレンジで統一されていた。



「喉渇いたよね」

「そんな、大丈夫ですから」



蠍はキッチンへ消えたかと思うと、すぐ戻ってきた。



「そこに座りなよお姫サマ。オレンジジュースでよかった?聞いてなかったけど」

「あ……はい」



既に用意されたオレンジジュースを見つめ、迷いつつも言われた通りにする。



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