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歌 DE 小説

第1章 秘蜜 ~黒の誓い~

「天使…?」
「私が見えるの?」
シエルは恐る恐る少女に聞いてみた。
「え?…あっ、はい!!」
やはり彼女にはシエルの姿が見えるみたいだ。
「ーっ!!天使様、血が…!!」
少女はシエルの傷口を見るなりシエルに駆け寄りハンカチで傷口を優しく拭くと反対の面で傷口を押さえ、肘までの手袋を外して縛った。
自分が血で汚れる事も構わず。
「あの…」
心配そうに傷口を見つめる少女にシエルは声を掛けた。
「はい?」
「ありがとう…あと、もし良かったら教会まで手を貸して頂けますか?」
「はい!!任せて下さい。教会まで人目につかず行ける道を知っています」
少女は立ち上がるとシエルに手を差し伸べた。
「さぁ、行きましょう」
少女は綺麗な瞳をしていた。



本当に綺麗な瞳だった…


天使が心を奪われる程に…





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