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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第13章 〜疾風、シュターム

ナオトの日常はと言えば、ドクターの診察と包帯の交換

そしてアンジェラとマリコの病室に顔を出すのだが、二人とも鎮静剤の効果で寝ていることのほうが多かった


シミュレーションルームではリトケとともに他のパイロット達の訓練に立ち会い、

訓練終わりの仲間たちと談笑したり、敵機の情報を共有したりしていた


他のパイロットたちと入れ替わるように二人の隊長が訓練のため入室してくる


シンシアとハンズィはそれぞれが単独でシミュレーション訓練を何度か行い、


さらに合同で同期訓練を行う


休憩の合間に二人の隊長とオペレーターのリトケ、ナオトであれこれと意見を交わす


訓練が終わるとハンズィは部屋を出ていき、リトケは新たに入室してきたパイロットの相手をしていく



シンシアとナオトは邪魔にならないよう無言で訓練を眺めていたり



退室して例の温室のあるレクリエーションルームへ行ったりとしていた



「両手を包帯しているかと言っても、コーヒーぐらいは自分で入れられるんじゃないのか?」



「いいじゃないですか、隊長が両手をケガしてたときはボクが入れてたんですから、お互い様ですよ」


「オートなんだからボタン押すだけじゃないか!上官を使うなんてキミぐらいなもんだよ」



ガラス張り温室の向こうの空では誰かの訓練中の機体が見える



「その包帯は来週には取れるんだろう?

でも実機訓練はまだ無理か…」



「…と言ってもボクは今、貸与機が無いですから…」



「そうだな……ボコボコにスクラップにしたんだったな…

何なら他人の機体まで半壊させてたしな…」



「……そうですね……、またソレですか」


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