浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第13章 〜疾風、シュターム
数人の研究スタッフのうち若い女性がひとり
ユッタと呼ばれた若い研究員はシンシアと知り合いらしく、あれこれと細かい打ち合わせをしていた
ナオトの視線を察したシンシアがナオトを手招いてユッタを紹介した
「あぁ、キミがサイスクローを撃破したパイロットね」
「サイスクロー?」
「ナオト、アンジェラを捕らえていた“長爪”の敵機だよ
クラング・ハイノート“サイスクロー”、
鎌の爪って意味だ、アモルフィス社のカスタムマシンだな」
シンシアが付け足した
「へぇ、異名持ちなんて、有名だったんですね」
「そうね、パイロットのヨハンともども我々は苦しめられていたわね」
「対峙したときのタイミングが有利だったみたいですね、こちらは補給したばかりだったし、相手はパワーダウンしていたようだったので……」
「キミもシュタームのシミュレーション訓練受けてみたら? データはたくさん欲しいし、
なんならサイスクローとの再戦シミュレーションも可能よ」
ナオトは自分では判断できず、上官シンシアのほうをチラリと見た
「勘違いするなッ!実機じゃない!シミュレーションだよ!
ユッタ、彼は経験値の少ない訓練生で、ウチではクラッシャー呼ばわりされてるが、反応は早いほうだよ、参考にならないかもしれないが相手をするのは構わないぞ」
「……ホントにやるんですか?」
ナオトはシンシアの高度な操縦を見たあとに、自分が他人の前で比較されてしまうのが嫌だった…
ユッタと呼ばれた若い研究員はシンシアと知り合いらしく、あれこれと細かい打ち合わせをしていた
ナオトの視線を察したシンシアがナオトを手招いてユッタを紹介した
「あぁ、キミがサイスクローを撃破したパイロットね」
「サイスクロー?」
「ナオト、アンジェラを捕らえていた“長爪”の敵機だよ
クラング・ハイノート“サイスクロー”、
鎌の爪って意味だ、アモルフィス社のカスタムマシンだな」
シンシアが付け足した
「へぇ、異名持ちなんて、有名だったんですね」
「そうね、パイロットのヨハンともども我々は苦しめられていたわね」
「対峙したときのタイミングが有利だったみたいですね、こちらは補給したばかりだったし、相手はパワーダウンしていたようだったので……」
「キミもシュタームのシミュレーション訓練受けてみたら? データはたくさん欲しいし、
なんならサイスクローとの再戦シミュレーションも可能よ」
ナオトは自分では判断できず、上官シンシアのほうをチラリと見た
「勘違いするなッ!実機じゃない!シミュレーションだよ!
ユッタ、彼は経験値の少ない訓練生で、ウチではクラッシャー呼ばわりされてるが、反応は早いほうだよ、参考にならないかもしれないが相手をするのは構わないぞ」
「……ホントにやるんですか?」
ナオトはシンシアの高度な操縦を見たあとに、自分が他人の前で比較されてしまうのが嫌だった…