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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第16章 ニューフェイス

休憩後の訓練室も相変わらずにぎやかだった


何組もの小隊で同期訓練をこなし、のちに実機で実際に稼働させていく


新しいチーム、新しいフォーメーション


毎回先に訓練室でシミレーションして組み立てていく


オペレーターのほうもリトケ以外に何人も入れ替わっていく


訓練室に入ってきたナオトを見つけたリトケが声をかけてきた


「ナオト、今日のシミレーションはやめとこう、気が散るだけだ」


「どこのチームも新人さんが入ってるから……、そうですね、時間もかかりそうだし」


横に立っていたシンシアも周りを見渡す


まるで学食のような賑わいっぷりだ


シミレーションは大事なミーティング訓練だし、フォーメーションを間違えば大きな事故になりかねない


シンシアの表情も仕方なさそうだ



シンシアが振り返って訓練室から出たため、ナオトもそれに続いた


休憩スペースを越えて、エレベーターホールに向かう


エレベーターが来るまでも相変わらずふたりは無言だ


他のクルーもエレベーターを待っていたが、このふたりがあまりに険悪な雰囲気を察していた


エレベーターが来ると3人が乗り込む


クルーは次のフロアで降りる


再びナオトとシンシアだけになる


シンシアがまたナオトの脚を蹴ろうとするが、二回目とあってナオトは簡単に避けてしまった


「…いつまでふくれてるんです?」


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