浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第17章 プライベート・ルーム
「あんなところで風邪でもひかれたらかなわんからな」
ナオトは目の前の上官が歳上ということは理解しているものの、外見があどけない少女のようなので、まるで妹に説教されているような気分になった
そういえば最近怒られてばっかりだな…
シンシアはかまわず戸棚を開けると奥から酒の小瓶を取り出した
もともと自分が持ち込んだものではなく、何かの作戦のあと立ち寄った宿営地でクルー全員に配給されたものだ
シンシアは手に取るつもりもなかったが、副長のヴァイカートが“隊長もどうぞ”と手渡されたので何となく残してあった
どうせひとりじゃ飲む機会はない、せっかくなので空けてしまおうと考えた
ナオトからすれば少女が酒の小瓶を手にしてる光景に違和感があり凝視してしまう
シンシアはその視線は“もしかして酒好きなのか?”と勘違いさせた
小瓶の蓋をあけ、匂いを嗅いでみる
特に据えたにおいはしない
軽く口にしてみると意外にしっかりした味だった
今度はしっかりと喉を通してみる
ふむ、悪くはないな
シンシアは戸棚のコップへ注いで二人で分けようかと考えていたが、少しイタズラ心でそのまま小瓶をナオトに手渡した
飲みきれなかったら残すのも勿体ない
ナオトは少し直接呑みを躊躇したようだったがクイッ、と呑んでみた
「うっ!」
ナオトは眼を開いて蒸せる
「そんなに慌てなくても……」
「……いえ……酒はあんまり呑む機会がなくて」
「なんだ!酒好きそうな目でみてたんじゃないのか」
「そんなモノ欲しそうに見てましたか?」
シンシアはその眼差しが自分に向けられていたとは思わず、ただ“半分コップに移さなくて良かった”と思っていた
ナオトは目の前の上官が歳上ということは理解しているものの、外見があどけない少女のようなので、まるで妹に説教されているような気分になった
そういえば最近怒られてばっかりだな…
シンシアはかまわず戸棚を開けると奥から酒の小瓶を取り出した
もともと自分が持ち込んだものではなく、何かの作戦のあと立ち寄った宿営地でクルー全員に配給されたものだ
シンシアは手に取るつもりもなかったが、副長のヴァイカートが“隊長もどうぞ”と手渡されたので何となく残してあった
どうせひとりじゃ飲む機会はない、せっかくなので空けてしまおうと考えた
ナオトからすれば少女が酒の小瓶を手にしてる光景に違和感があり凝視してしまう
シンシアはその視線は“もしかして酒好きなのか?”と勘違いさせた
小瓶の蓋をあけ、匂いを嗅いでみる
特に据えたにおいはしない
軽く口にしてみると意外にしっかりした味だった
今度はしっかりと喉を通してみる
ふむ、悪くはないな
シンシアは戸棚のコップへ注いで二人で分けようかと考えていたが、少しイタズラ心でそのまま小瓶をナオトに手渡した
飲みきれなかったら残すのも勿体ない
ナオトは少し直接呑みを躊躇したようだったがクイッ、と呑んでみた
「うっ!」
ナオトは眼を開いて蒸せる
「そんなに慌てなくても……」
「……いえ……酒はあんまり呑む機会がなくて」
「なんだ!酒好きそうな目でみてたんじゃないのか」
「そんなモノ欲しそうに見てましたか?」
シンシアはその眼差しが自分に向けられていたとは思わず、ただ“半分コップに移さなくて良かった”と思っていた