浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第19章 シンガポール戦線
(7)
シンシアが再び医務室で目を覚ましたとき、
そこにはナオトが座っていた
私服のラフなスェット姿なので訓練は終わったのだろう
個人のタブレット端末で日報を書き終えたようだ
ふー、とひと息ついたときにシンシアと目が合う
「目が覚めましたか、ゆっくり眠れて良かった」
シンシアは同室になった相手とは言え、明るい場所で見られていたことが気恥ずかしい
「……女性の寝顔を眺めるなんてデリカシーの無い奴だな」
「寝息も聞こえないくらい静かな眠りでしたよ」
寝息?
シンシアは白い肌を真っ赤にした
「……っとにキミってやつは!」
シンシアは起き上がる
「まだ起き上がらなくていいですよ、明日まで安静です」
「もう十分だ!退屈で仕方がない、部屋に戻るぞ!」
さすがに立ち上がるとうまく脚に力が入らない
立てないほどではないが、どこか不安定だ
ナオトがそっと横に寄り添う
担当医はもう居なかったので特に連絡もせず医務室を出る
部屋に戻る前に飲み物やら食べ物、メールの確認などもしておきたかったが、あまり艦内をウロウロする気にもなれずまっすぐふたりの自室まで戻った
ナオトはシンシアの要望品もあり一度部屋を出る
戻ってきたナオトはワゴンに食事やら飲み物、そして湯を張った洗面器を持ち込んだ
先に冷たいコーヒーで喉をうるおす
「食事先にします?」
「いや、パイロットスーツのアンダーウェアのままで気持ち悪いんだ…、先に身体を拭くよ」
「……じゃあ外に出てますね」
「……いいよ、居ててくれて……
見られるのは初めてじゃないしな」
シンシアが再び医務室で目を覚ましたとき、
そこにはナオトが座っていた
私服のラフなスェット姿なので訓練は終わったのだろう
個人のタブレット端末で日報を書き終えたようだ
ふー、とひと息ついたときにシンシアと目が合う
「目が覚めましたか、ゆっくり眠れて良かった」
シンシアは同室になった相手とは言え、明るい場所で見られていたことが気恥ずかしい
「……女性の寝顔を眺めるなんてデリカシーの無い奴だな」
「寝息も聞こえないくらい静かな眠りでしたよ」
寝息?
シンシアは白い肌を真っ赤にした
「……っとにキミってやつは!」
シンシアは起き上がる
「まだ起き上がらなくていいですよ、明日まで安静です」
「もう十分だ!退屈で仕方がない、部屋に戻るぞ!」
さすがに立ち上がるとうまく脚に力が入らない
立てないほどではないが、どこか不安定だ
ナオトがそっと横に寄り添う
担当医はもう居なかったので特に連絡もせず医務室を出る
部屋に戻る前に飲み物やら食べ物、メールの確認などもしておきたかったが、あまり艦内をウロウロする気にもなれずまっすぐふたりの自室まで戻った
ナオトはシンシアの要望品もあり一度部屋を出る
戻ってきたナオトはワゴンに食事やら飲み物、そして湯を張った洗面器を持ち込んだ
先に冷たいコーヒーで喉をうるおす
「食事先にします?」
「いや、パイロットスーツのアンダーウェアのままで気持ち悪いんだ…、先に身体を拭くよ」
「……じゃあ外に出てますね」
「……いいよ、居ててくれて……
見られるのは初めてじゃないしな」