テキストサイズ

浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第19章 シンガポール戦線

(8)

シンシアはそう言うと本当にアンダーウェアを脱ぎ始めた


ナオトは咄嗟に後ろを向く


「ほ、本当に…?」

「何を今さら」


シンシアは半分からかいながら、半分は信頼しているんだよと言わんばかりだ


あち!とタオルを絞ろうとするのでナオトは代わりに絞って背中越しに手渡す


シンシアはくすくす笑い、受け取ったタオルで身体を拭き始めた


「……訓練はどうだった?」


「訓練どころじゃないですよ、戦闘が始まったのでスクランブルです」


「私が帰還したあとは?」

「スクランブル状態のまま哨戒飛行をしてましたよ、ちなみに今もフェーズ2が継続中です」



話しを続けながらシンシアは定期的にタオルを湯に漬け、それをナオトが絞って手渡す


シンシアはさらにガサガサと衣擦れの音をたてる


ナオトは覗くつもりはなかったがタオルを手渡したときにシンシアが下半身も脱ぎ去り足を拭いている姿か一瞬視界に入った


少しだけ照明を落としている部屋のなかで、少女の白い肌が光っているように見える…


まるで………、天使のようだ

と言えば怒られるだろうな……


シンシアが声をかける


「……背中……拭いてくれる?」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ