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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第22章 〜休暇〜

(4)

貸切バンガローの最後の夜は皆、饒舌だった


セントジョーンズ島でのバカンス中、いろいろとお世話をしてくれたリンに皆で何かしてやりたいという話しをしている


現地人のリンに4人が軍属と気遣わせないよう、3人はシンシアのことをシアと呼んでいた


さすがに一番歳下に見える少女に“隊長”呼びはないだろう



「でも今朝のリンの驚いた顔ったらなかったよな」

アンジェラが楽しそうに語り、マリコも続く


「急に皆んながトップレス姿でダラダラしてたら、そりゃ驚きますよ!」


結局、あの日の夜、マリコも巻き添えになりトップレスのまま夜を明かしていた


今朝は終日、その格好のままだったのでリンがやって来て“何事か”と驚いていた



「でもリゾート地だし、トップレスでくつろぐ西洋人は多いんじゃないの?」


ナオトはアンジェラに聞いてみた


「ビーチでくつろぐバカンスを楽しむのならタイとかインドネシアに行くんじゃない?

シンガポールはどちらかと言うと商業施設とかアクティビティしに訪れるほうが多いかもね

街なかは観光客か、世界中のビジネスマンが溢れかえってるよ」


「ここも本島やセントーサ島よりはのんびりしてるよな」


「何にも無い島ですもんね〜

リゾートビーチならこちらには来ないでしょう

人気の少ないビーチを楽しむならこちらで正解でしたね」


「明日からは楽しい病院生活に戻りますよ」


「言わないでよ!」


アンジェラとシンシアはすでに通常の生活をおくれるが、ナオトとマリコはまだ長引きそうだ



4人はとりとめもなく雑談を続け、最後の夜を楽しんだ




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