浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第23章 ベトナム編〜サァシャの罪〜
(11)
どれだけ歩いていただろうか
いつの間にか広い空間に出ていた
天井は見えないくらい高そうだし、床の亀裂は光が届かないくらい深そうだ
吹き抜けの回廊のような雰囲気で、まるで大きなショッピングモールのような広さだ
深夜の建築現場のビルの中をさまよっているような感覚になる
とにかく下に落ちないように
とにかく上に戻れる場所を探すように
サァシャは上下左右をキョロキョロしながら歩いていく
数十メートルはあろうかという深い谷
地下の倉庫だったはずなのに、まるでどこかの巨大な洞窟の中に居てるようだ
あらためて周囲を照らしてみる
すると
光で当てられた大きな壁が……
いや、壁のように巨大なだけで、壁ではない
「きゃぁぁぁあッッッ!!!!」
光で照らされたのは巨大な
「顔」
立体的な建造物が目の前にあった
こんな地下に大仏…?
たしかにベトナムは仏教の影響が色濃い地域だが、こんな地下に大仏なんて!聞いたことがない
暗闇のなか、ライトに当てられた場所だけ浮き上がる巨大な「顔」
サァシャは「神秘的」と捉える余裕もなく「恐怖」を感じていた
どれだけ歩いていただろうか
いつの間にか広い空間に出ていた
天井は見えないくらい高そうだし、床の亀裂は光が届かないくらい深そうだ
吹き抜けの回廊のような雰囲気で、まるで大きなショッピングモールのような広さだ
深夜の建築現場のビルの中をさまよっているような感覚になる
とにかく下に落ちないように
とにかく上に戻れる場所を探すように
サァシャは上下左右をキョロキョロしながら歩いていく
数十メートルはあろうかという深い谷
地下の倉庫だったはずなのに、まるでどこかの巨大な洞窟の中に居てるようだ
あらためて周囲を照らしてみる
すると
光で当てられた大きな壁が……
いや、壁のように巨大なだけで、壁ではない
「きゃぁぁぁあッッッ!!!!」
光で照らされたのは巨大な
「顔」
立体的な建造物が目の前にあった
こんな地下に大仏…?
たしかにベトナムは仏教の影響が色濃い地域だが、こんな地下に大仏なんて!聞いたことがない
暗闇のなか、ライトに当てられた場所だけ浮き上がる巨大な「顔」
サァシャは「神秘的」と捉える余裕もなく「恐怖」を感じていた