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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第24章 ベトナム編〜半面の怪人〜

(6)


支えのないサァシャの身体はカプセルから崩れ落ちた



地面に屍のように横たわるサァシャの身体に体液を浴びせていく



容赦の無い性交



まるで虐待のようだ




無表情で立ちつくすクー



すると崩れ落ちた空洞の、上層のフロアから女の声が響く




「探したぞ、クー!」



クーが見上げると豊満な黒い容姿の女性の姿が


マントをなびかせ、肉感を強調したボディスーツなような軍服


そして



半面のマスク




「………アースラか」




ふたりは既知のようだった




「あいかわらず強精のようだな、クー


貴様の悪魔のチカラ、手を貸してもらうぞ」



クーはキッ!と睨みつける



「トランキュリティの怪人めッ!


このチカラは連邦軍の抑止力だ、貴様ら戦争商人に手を貸してたまるか!」




アースラは右半分の仮面を外す




下からは皮膚がケロイド化した無惨な跡





「連邦軍の飼い犬、クー!!

呪われたチカラは手に負えまい?


我が軍門にくだれ!今のままでは貴様は連邦軍の内部で握りつぶされるだけだぞ



この私の身体を見ろ、いいように実験動物の扱いを受け、残されたのは惨めな姿だけだぞ

私のもとに来い!」




クーは見上げながら毅然としていた




「それでも……、オレは……貴様ら“死の商人”には加わらんぞッ!」



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