浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第24章 ベトナム編〜半面の怪人〜
(8)
サァシャはまだ意識が朦朧としていた
クーは誰かと話していたように思える
自分に問いかけていたのか、別の誰かと会話していたのか…
何の記憶もない…
こんなにも身体が疲弊することなんて今まであっただろうか……
なんとなく視界に飛び込んできたのは
何かの狭い密室
それが何かの操縦室の中だとはサァシャにはわからなかった
ただなんとなく宙に浮いているような感覚がある
「……目が覚めたかい?サァシャ」
クーの声がすぐ背後から聞こえる
何か話しをしたいサァシャだが、うまく口が動かない
「ムリに話さなくていいよ、
ありがとうサァシャ、キミのおかげでオレは正気を保っていられる
それに……みなぎる生命力のおかげでコイツも起動できた
“サイコ・クラング”はオレと同期しているからね、これで地上に脱出できるよ
ただ問題点はまだ残ってるんだ
追っ手が迫ってる!
アイツを排除しなければ!
もう少しだけ、オレに協力してくれるかい?」
クーの顔は見えないが、背中から聞こえる少年の声は落ち着いていて
そして優しい口調だった
サァシャは返事が出来ないが
力無く、コクンと頭を動かして反応する
クーは後ろからサァシャの身体を抱きしめた
「オレのサァシャ、
“サイコ・クラング”は起動させるのに精一杯で、まだ満足に戦えるほどのパワーは出ないんだ
パワーを増幅させるには、オレの生命力をもっと引き出さないといけない
限界なのはわかっているけど、またキミの身体を使わせてもらうよ」
サァシャはこれから何が始まるのか予測も出来ないが
オンナとして求められていることぐらいは理解出来た
そして、クーの手助けが自分なんかに出来ることが嬉しかった……
サァシャはまだ意識が朦朧としていた
クーは誰かと話していたように思える
自分に問いかけていたのか、別の誰かと会話していたのか…
何の記憶もない…
こんなにも身体が疲弊することなんて今まであっただろうか……
なんとなく視界に飛び込んできたのは
何かの狭い密室
それが何かの操縦室の中だとはサァシャにはわからなかった
ただなんとなく宙に浮いているような感覚がある
「……目が覚めたかい?サァシャ」
クーの声がすぐ背後から聞こえる
何か話しをしたいサァシャだが、うまく口が動かない
「ムリに話さなくていいよ、
ありがとうサァシャ、キミのおかげでオレは正気を保っていられる
それに……みなぎる生命力のおかげでコイツも起動できた
“サイコ・クラング”はオレと同期しているからね、これで地上に脱出できるよ
ただ問題点はまだ残ってるんだ
追っ手が迫ってる!
アイツを排除しなければ!
もう少しだけ、オレに協力してくれるかい?」
クーの顔は見えないが、背中から聞こえる少年の声は落ち着いていて
そして優しい口調だった
サァシャは返事が出来ないが
力無く、コクンと頭を動かして反応する
クーは後ろからサァシャの身体を抱きしめた
「オレのサァシャ、
“サイコ・クラング”は起動させるのに精一杯で、まだ満足に戦えるほどのパワーは出ないんだ
パワーを増幅させるには、オレの生命力をもっと引き出さないといけない
限界なのはわかっているけど、またキミの身体を使わせてもらうよ」
サァシャはこれから何が始まるのか予測も出来ないが
オンナとして求められていることぐらいは理解出来た
そして、クーの手助けが自分なんかに出来ることが嬉しかった……