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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第26章 〜電子戦争〜

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コンドミニアムの下層階のゲームセンターが営業終了する30分前


いつものように慣れた手つきでスコアを上げていくナオトに、ランキングトップの「キアラ」からメッセージが届いた!


「今日も絶好調のようだね、でもトップは譲らないよ」


シンシアの考察は的中だ


きっと夜の時間しかログイン出来ない環境なのだろう


ナオトは事前に考えていたメッセージを送ってみる


「すぐに追いつくさ!カリマンタンのお礼もしたいしね」


ナオトは一か八かの賭けにでた

このゲームの「キアラ」と、カリマンタン島で出逢った少女の「キアラ」を結びつける情報は何も無い

だが、限られた時間では長いやりとりを見込めないだろう


違っていれば、もうこのゲームに固執する理由は無い


しかしこの高得点プレイヤー

さらにネットゲーム界では無名

シンシアやナオトたちのように実機経験がある者だからこそ可能な操作スキル



ナオトはカリマンタン島の病院での記憶を思い出す


“キアラはねぇー、こう見えてもテンサイパイロットなんだよー!”


さぁ、どう返してくるッ???



ナオト、シンシア、アンジェラの3人に緊張感が高まる



ピコンピコンとアイコンが光る


メッセージを受信した



「“ナオ”って、“ナオト”?」





「…………ッッッ!!!!!」




やはり



この高得点プレイヤー“キアラ”はあのカリマンタン島で出逢った小さな女の子!



そして



それはバックにアレクが控えていることを明確にし、

さらに


キュール・シュランクと敵対する“マグリット”の一員であることがハッキリしたのだった!


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