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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第27章 インド編①シンガポール非公式会議

(7)


テーブルに用意されているケータリングの軽食をつまみながら二人の教授は情報交換していた


「ダイクンの息子は何を目的としているんだ?

今さら地球圏の支配なんて、悪の組織じゃあるまいし!」


「その逆だよ、ライナーズ! たしかにザビ家主導のネオ・ジオンは支配権を求めていたが、
 ダイクン主導の新生ネオ・ジオンは地球圏の排除だよ!

今から恐ろしい時代になるぞ、連邦高官がさらに息を強くして強制送還も始まるかもしれない

人身売買、密告、そしてハンティングだよ」


「我々もいつまでもこのままでは居られないだろうな

黒い噂は色んな所から噴出している

彼らは国を持たない軍隊だろう?

連邦は軽率な取り引きをするかもしれない

ソロモンか、ルナツーか……はたまたアステロイドベルトから運ばれてきたルナシリーズの発掘小惑星…

…彼らは国を持とうとしているのかもしれない」



「それならソロモンが有力じゃないのか?ザビ家の生き残りはソロモン出身なのだろう?」


「いや、ザビ家と対立していた家系だからソロモンに固執はしないだろう

それに生き残りの娘が生存しているってのも噂話し程度さ、ネオ・ジオンに祭り上げられていた子供も偽物だっただろう?」


「では小惑星が目的か、しかし連邦もバカではないだろう?そうやすやすと手渡すとは思えんがね?」


「だからだよ、取り引きに使われているのは金塊だろうが、それだけじゃない」


「なんだい?」


「〈サイコフレーム〉だよ」


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