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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第28章 インド編②プラガーシュ 〜最初の灯り〜

(4)

その日の夜


ソニアは官能的な夢を見た…


身体を触られ、恍惚にふける夢…



朝、目覚めてからも記憶に残る


それもこれも、ゆうべタオがイタズラしてきたせいだッ、あんニャロめッ!


ソニアは思い出してひとり部屋の中で笑ってしまった



※※※※※



その日の戦闘もやはり〈ファトワー〉だった!



数枚ある補助翼の先端から発する火器類は多彩で、追撃されると一機では対応が困難だ



「ああッ! また後ろを取られたッ!」


赤い〈シュターム〉は何度も旋回して後ろを引き離そうとするが、敵の〈ファトワー〉もしつこく粘って追走してくる


遠くではラルフ機を囮にして、2機の〈フリーゲンF3〉が迎撃するフォーメーションを実行中だ


「……こっちの対処はムリそぅね!」



赤い〈シュターム〉は後ろの敵機を振りほどくのをやめた!


ヒューマノイド形態に変形し、一瞬スピードダウン


敵機がそのまま駆け抜けて交差する瞬間、ソニアはビームサーベルを伸ばした!



〈ファトワー〉は火だるまと化して遠くまで飛んで行ってしまった…


ラルフたちのほうも撃退し終わったようだ


かろうじて単機で対応できたものの、これからも〈ムフト軍勢〉が続くとたまらない



キュール・シュランクの実験部隊と合同で作戦を展開しているシンガポール空軍もかなりの被害を被っているようだ


それほど新たな脅威となりつつあった…


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