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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第28章 インド編②プラガーシュ 〜最初の灯り〜

(7)

浮遊空母〈キュール・シュランク〉のフリューゲル格納庫



「……うは」


タオは仕事の合間、ふと思い出し笑いをしていた…


「…タオ、なに笑ってんだよ、キモいぞ」

同僚のメカニックマンのマーカスがそれに気づく



「……ッ!   見ないでよ、バカ!」


「…バカって……、なんだよ、何か良い事あったのかよ?」


「……アンタには関係ないよ!」



タオはその場を離れた


それでもつい顔は思い出し笑いしてしまう


〈あーー、その場のノリとは言え、なんか久しぶりのキスだったなぁーー〉



ゆうべタオはソニアの部屋で夜の女子会を行ったまま、ふたりで同じベッドに横たわった



深い他意など無かったと思いたい…


他の空きベッドはマットレスだけだったし、きちんと寝れるのはソニアのベッドだけだったのだし


わざわざ自分の部屋まで戻るのも億劫だった



それに



なんとなくふたりとも人肌恋しかったのかもしれない…



ふざけながらもベッドに入り、消灯する



真っ暗な中、狭いベッドで並んで横たわった



「こないだソニアの胸を触った日の夜、ちょっとエロい夢見ちゃった…」


タオの告白にソニアも驚く


「……え?」



「ゴメン、引いちゃった? 女学校だったからさぁ、触り合いっことかよくシテたからなのか、思い出しちゃってさぁ…、なんかえっちな夢見ちゃったよ」


タオがこの時間に正直に言ってきたので、ソニアも自分が見た夢を告白した


「……実は…、私もあの晩、セクシャルな夢を見た……きっと胸を触られたからだと思い出して笑っちゃった! “タオの奴ゥー!”て笑ったわよ」


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