浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第28章 インド編②プラガーシュ 〜最初の灯り〜
(13)
ハンセン艦長が口を開く
「……極めて政治的な問題だ、一部隊の我々が単独で動けるような提案では無い
上層部に掛け合ったところで保守的な議員たちが動くとも思えん
だが、それはアナタたちもわかっている筈だ
なにかこの交渉を成功させるための鍵を持っていらっしゃるのでは?」
アニーカ・カリードは笑顔で応える
「〈サイコ・フレーム〉をご存知ですか?」
その言葉に隊長ふたりは顔を見合わせる
なんの事だが理解出来ていない様子だ
だが、ハンセン艦長は目を見張った
「我々はアナハイム・エレクトロニクスにも使者が多数参加しておりまして、部隊は小さくとも情報は連邦空軍よりも広いと自負しております
月面の工房には“新たな勢力”からの発注で“特殊な技術”が既に実用化されようとしています」
「……ネオ・ジオンですか……」
「ネオ・ジオン? エゥーゴが制圧させた、あの?」
「いや、それとは別の……、ダイクン家が主体となった動きがあるのは聞いている……」
「……ダイクン家? ザビ家ではなく?」
「…哲学者の息子が、今度は何をやろうってんだ?」
「……アースノイド、私たち地球に暮らす人間たちの排除ですよ
正直言って、国内紛争、宗教戦争をしている場合ではありません
第2、第3の“ダブリンの悲劇”が現実になろうとしているのです!」
「コ、コロニー落とし……!?」
「……まさかッ!?」
「……それは遠い未来では無い状況です…、
そして……私たちの新たな情報、
第2の悲劇の候補が…、私たちのインドのようなのです……」
ハンセンたちは言葉を失った
ハンセン艦長が口を開く
「……極めて政治的な問題だ、一部隊の我々が単独で動けるような提案では無い
上層部に掛け合ったところで保守的な議員たちが動くとも思えん
だが、それはアナタたちもわかっている筈だ
なにかこの交渉を成功させるための鍵を持っていらっしゃるのでは?」
アニーカ・カリードは笑顔で応える
「〈サイコ・フレーム〉をご存知ですか?」
その言葉に隊長ふたりは顔を見合わせる
なんの事だが理解出来ていない様子だ
だが、ハンセン艦長は目を見張った
「我々はアナハイム・エレクトロニクスにも使者が多数参加しておりまして、部隊は小さくとも情報は連邦空軍よりも広いと自負しております
月面の工房には“新たな勢力”からの発注で“特殊な技術”が既に実用化されようとしています」
「……ネオ・ジオンですか……」
「ネオ・ジオン? エゥーゴが制圧させた、あの?」
「いや、それとは別の……、ダイクン家が主体となった動きがあるのは聞いている……」
「……ダイクン家? ザビ家ではなく?」
「…哲学者の息子が、今度は何をやろうってんだ?」
「……アースノイド、私たち地球に暮らす人間たちの排除ですよ
正直言って、国内紛争、宗教戦争をしている場合ではありません
第2、第3の“ダブリンの悲劇”が現実になろうとしているのです!」
「コ、コロニー落とし……!?」
「……まさかッ!?」
「……それは遠い未来では無い状況です…、
そして……私たちの新たな情報、
第2の悲劇の候補が…、私たちのインドのようなのです……」
ハンセンたちは言葉を失った