浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第29章 インド編③アニーカ・カリード 〜闇と孤独〜
(2)
代わるがわる診察を受けているあいだ、パイロットのうちのひとりが女医に話しかける
「ここは、オンナに対して差別や虐待が無さそうですね…」
「……そうね、完全に平等とは言えないかもしれないけど、配慮はしてもらっていると私は思っているわ
あなたたちの部隊は差別がひどいの?」
女医は努めて明るく、フレンドリーな雰囲気で問いかけた
「……平等というのはありえないですね
ただ、インドの中ではまだマシなほうだと思っています、軍人という仕事に就けるだけ私たちの部隊はまだマシなほうなのです」
女医は悲しげな表情でうつむいた
「……そう、まだこんな時代でも変わらない世界もあるのね…」
問いかけたパイロットはソニアのほうにも問いかける
「ベッドのアナタ、あなたもドクターと同意見ですか?」
ソニアはニッコリ微笑んだ
「ええ、好みの男の子は居なくなっちゃったけど、ここの居心地は良いほうよ
私もここはまだまだ新参者だけど、前の部隊ではシャワールームもプライベートベッドも男女共有なところもあったわ、仲間は家族同様と自分に言い聞かせて生活していたわ、
そこと比べるとここはホテル並みね、余計な気遣いは少ないから助かるわ」
女医も会話に加わる
「扉に立っている警護の女性にも聞いてごらんなさい、きっと同じような答えが返ってくると思うわよ」
「たまに男女のもつれでひっかき傷を付けてやることはあるけどね」
部屋は笑顔に包まれた
代わるがわる診察を受けているあいだ、パイロットのうちのひとりが女医に話しかける
「ここは、オンナに対して差別や虐待が無さそうですね…」
「……そうね、完全に平等とは言えないかもしれないけど、配慮はしてもらっていると私は思っているわ
あなたたちの部隊は差別がひどいの?」
女医は努めて明るく、フレンドリーな雰囲気で問いかけた
「……平等というのはありえないですね
ただ、インドの中ではまだマシなほうだと思っています、軍人という仕事に就けるだけ私たちの部隊はまだマシなほうなのです」
女医は悲しげな表情でうつむいた
「……そう、まだこんな時代でも変わらない世界もあるのね…」
問いかけたパイロットはソニアのほうにも問いかける
「ベッドのアナタ、あなたもドクターと同意見ですか?」
ソニアはニッコリ微笑んだ
「ええ、好みの男の子は居なくなっちゃったけど、ここの居心地は良いほうよ
私もここはまだまだ新参者だけど、前の部隊ではシャワールームもプライベートベッドも男女共有なところもあったわ、仲間は家族同様と自分に言い聞かせて生活していたわ、
そこと比べるとここはホテル並みね、余計な気遣いは少ないから助かるわ」
女医も会話に加わる
「扉に立っている警護の女性にも聞いてごらんなさい、きっと同じような答えが返ってくると思うわよ」
「たまに男女のもつれでひっかき傷を付けてやることはあるけどね」
部屋は笑顔に包まれた