浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第29章 インド編③アニーカ・カリード 〜闇と孤独〜
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ファラの言葉にマーカスは疑問を感じる
「それじゃあよぉ、やっぱりこの技術を手に入れたければアブドゥラに協力しろ!て脅してるのと一緒じゃねぇか?
だって、ここに実機があったところで俺たちには何のメリットも無いんだぜ?
連邦空軍に技術だけを見せたい、ってのならデモンストレーションしてくる敵とあまり変わらないじゃないか!?」
「そ、それは…」
一兵士であるファラにはそのような問いかけに答えられるはずはなかった
それにはソニアが代わりに答えをだした
「……確かに今、私達が手に入れられる技術じゃない、でも連邦空軍が欲しがる技術なのは間違いない
ましてや連邦空軍がこの取り引きに応じなければアブドゥラはどこか違う部隊にこの技術を売り込むんじゃないか?
そうなれば後から困るのは連邦空軍のほうかもしれないよッ!?」
「……トランキュリティにこの技術が渡ってしまえば……」
マーカスもゾッとした…
ファラはか細い声で訴える
「私達アブドゥラはとても小さな部隊です
それに引き換えナフト軍はカシミール地方だけでなく、背景にはパキスタンそしてアフガニスタンと連なる軍事力が控えています
私達が恐れるのはこれ以上軍事バランスが偏ってしまうと、民衆への圧迫がさらに酷いものになることです
アクセプト軍のこの浮遊基地が加勢してくれるだけでどれほど心強いか…」
聞いているだけでタオとソニアの胸は潰れそうになるのだった……
ファラの言葉にマーカスは疑問を感じる
「それじゃあよぉ、やっぱりこの技術を手に入れたければアブドゥラに協力しろ!て脅してるのと一緒じゃねぇか?
だって、ここに実機があったところで俺たちには何のメリットも無いんだぜ?
連邦空軍に技術だけを見せたい、ってのならデモンストレーションしてくる敵とあまり変わらないじゃないか!?」
「そ、それは…」
一兵士であるファラにはそのような問いかけに答えられるはずはなかった
それにはソニアが代わりに答えをだした
「……確かに今、私達が手に入れられる技術じゃない、でも連邦空軍が欲しがる技術なのは間違いない
ましてや連邦空軍がこの取り引きに応じなければアブドゥラはどこか違う部隊にこの技術を売り込むんじゃないか?
そうなれば後から困るのは連邦空軍のほうかもしれないよッ!?」
「……トランキュリティにこの技術が渡ってしまえば……」
マーカスもゾッとした…
ファラはか細い声で訴える
「私達アブドゥラはとても小さな部隊です
それに引き換えナフト軍はカシミール地方だけでなく、背景にはパキスタンそしてアフガニスタンと連なる軍事力が控えています
私達が恐れるのはこれ以上軍事バランスが偏ってしまうと、民衆への圧迫がさらに酷いものになることです
アクセプト軍のこの浮遊基地が加勢してくれるだけでどれほど心強いか…」
聞いているだけでタオとソニアの胸は潰れそうになるのだった……