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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第30章 インド編④カシミール戦役

(13)

ムフト軍は制空権を得るためフリューゲル部隊を2つに分けた


川沿いの襲撃チームと、挟撃を交わすためカシミール渓谷の上空の護衛チーム


岩だらけの山岳地帯の渓谷


地上スレスレを猛スピードで滑空していく



先の方に何かが見える


野営キャンプ



大きなテント、焚き火の煙


「見つけたぞッ!」


グラームの指揮官機〈ヴァーリシュ〉は部下の〈ファトワー〉数機を率いて早朝の強襲が始まった!



ミサイル、ガトリングガン!



砂煙が舞う!



パンパンパン!



なぜか標的は破裂した



「ッ!?」

「ダミーッ? オトリだ!囲まれてるぞ!」


ダミー風船にシートが掛けられただけの〈ニセ野営〉が見つかった!


さらに周囲に仕掛けられていたトラップが次々と爆発していく!


ドーーーン!

ドーーーン!


ムフト軍の〈ファトワー〉たちは滑空の勢いが止まらず誘爆に巻き込まれていく!

轟々と炎のなかへ…



半数の機体だけが炎の中から飛び出してきた


「クソッ!こっちは仕掛けばかりだ、上のマクブールのほうが本陣かッ!?」



いきなり部隊が半減してしまいグラームは歯ぎしりをするしかなかった…



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