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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第30章 インド編④カシミール戦役

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〈ヴァーリシュ〉対〈プラガーシュ〉

マクブールは機体各部の小さなスラスターを噴かせて小刻みに動き回る

「コイツには何度も煮え湯を飲まされてるからなッ!やっかいな〈杖持ちヤロウ〉ッ!」


アブドゥラ解放軍が秘密裏に手に入れた新鋭機〈プラガーシュ〉

その実、オーガスタ研のライナーズ教授が月面のアナハイム・エレクトロニクス社、フォン・ブラウン工房から知り得た技術を匿名で提供した機体だ


おそらくグラナダ工房から流出したプロトタイプ・サイコフレームの技術を試験運用させたものの、完成形までは及んでいなかった


対してカシミール州軍が指揮官用に開発した〈ファトワー〉の上位機体〈ヴァーリシュ〉


尖った直線的なシルエットに何枚もの補助翼をつけており、その補助翼の先端に武装を取り付けてある


モビルスーツや他のフリューゲルシリーズのような〈腕〉が無い代わりに補助翼の先端がアタッチメントで付け替えが出来、そのぶん〈指や腕〉の細やかなマニピュレータを排除させたことによりローカルな軍でも運用できるようコストパフォーマンスが良い機体となっている


ライトブルーに彩られた機体色は空では空間に溶け込みやすく強襲に向いていた


マクブールはガトリングガンの弾幕とミサイルの実弾、そしてエネルギー弾と3つの弾幕を織り交ぜながら〈プラガーシュ〉に襲いかかった!



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