浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第33章 スペースコロニー
(19)
帰りのバスの中、突然のゲリラ豪雨
乗客たちがざわめきだつ
なんだろう?ナオトが聞き耳をたてる
「おかしいな気象コントロール報告では晴れだったのにな…」
なるほど、地球とは異なり人工的な雨なので予報がハズレることなど無いはずだ
そんなこともあるのだな、とナオトは楽観視していた
バスは街の中心部や住宅地を巡回する路線で、その途中に郊外の高級ホテルまでまわってくれる
ナオトも高級ホテルの停留所まで乗車して、乗馬厩舎近くのエリーの自宅まで帰宅するつもりだった
だがふたつほど手前の停留所から、雨の中馬たちを率いているエリーの姿が見えた
突然の雨で丘の放牧を中止して、群れをまとめながら移動しているようだ
馬は元来群れを成す習性があるものの、あまり近づかせすぎると気性が荒くなってしまうので適度な距離感が必要だ
エリーが気ぜわしくあちこち走り回っている
びしょ濡れになりながら走るエリー
中年太りのエリーの姿が大変そうで、ナオトは手前の停留所で降りて、エリーの元へ走り近づいた
「大変そうだ!手伝いますよ」
「ナオト!おかえり、アンタまで濡れることなかったのに!悪いね」
ふたりで馬の群れをコントロールしながら何とか厩舎まで戻すことが出来た
「ああ、助かったよ!独りでもわけないんだけど時間がかかっちまうからさ、おかげさんで早く戻れたよ」
馬を厩舎に入れたあと、それぞれに干し草を与えていき、一旦作業を終わらせてようやくエリーの一軒家に戻った
あたりはすでに暗くなっており、雨はいまだ激しく振り続けていた…
帰りのバスの中、突然のゲリラ豪雨
乗客たちがざわめきだつ
なんだろう?ナオトが聞き耳をたてる
「おかしいな気象コントロール報告では晴れだったのにな…」
なるほど、地球とは異なり人工的な雨なので予報がハズレることなど無いはずだ
そんなこともあるのだな、とナオトは楽観視していた
バスは街の中心部や住宅地を巡回する路線で、その途中に郊外の高級ホテルまでまわってくれる
ナオトも高級ホテルの停留所まで乗車して、乗馬厩舎近くのエリーの自宅まで帰宅するつもりだった
だがふたつほど手前の停留所から、雨の中馬たちを率いているエリーの姿が見えた
突然の雨で丘の放牧を中止して、群れをまとめながら移動しているようだ
馬は元来群れを成す習性があるものの、あまり近づかせすぎると気性が荒くなってしまうので適度な距離感が必要だ
エリーが気ぜわしくあちこち走り回っている
びしょ濡れになりながら走るエリー
中年太りのエリーの姿が大変そうで、ナオトは手前の停留所で降りて、エリーの元へ走り近づいた
「大変そうだ!手伝いますよ」
「ナオト!おかえり、アンタまで濡れることなかったのに!悪いね」
ふたりで馬の群れをコントロールしながら何とか厩舎まで戻すことが出来た
「ああ、助かったよ!独りでもわけないんだけど時間がかかっちまうからさ、おかげさんで早く戻れたよ」
馬を厩舎に入れたあと、それぞれに干し草を与えていき、一旦作業を終わらせてようやくエリーの一軒家に戻った
あたりはすでに暗くなっており、雨はいまだ激しく振り続けていた…