浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第34章 25バンチの亡霊
(3)
「……しかし、どうしてこんな事に…」
シモンズは舌打ちした
始まったときから今回の訓練はおかしかった
原因不明の不具合い
事前整備済みの突然の故障
脱落者の続出
いま、こうして訓練生とともにバディを組みモビルスーツに乗っていることも、すべてが想定外の出来事だ
「右後方、センサーに反応あり!僚機ではありません!」
ナオトの声が響く
「それは本来のテスト用の偽装敵だ、それに構うな!〈奴〉は別に潜んでいるぞッ!」
シモンズ教官がディスプレイと同時に正面の強化ガラスを注視する
〈奴〉とは
シュルシュル…
ジム・トレーナー・セカンドの足元を何かが通り過ぎる
「下です!」
「照準無視で下に撃て!」
ナオトは構えも無く、ただ棒立ちのまま携帯ガトリングガンのトリガーを引いた!
ガガガガガガッッッ!!
シュッ!
ガレキばかりの足元を〈奴〉と呼ばれる何かが逃走していった!
「当たっていません!」
「それでもいい!陽動目的だ!移動しろ!」
シモンズの指示を受け、ナオトは背中のスラスターを噴かせ、倉庫密集地を跳躍しその場から離脱した
今回のサバイバル訓練中、未確認兵器が訓練生たちのモビルスーツを襲撃していった
想定外のトラブルだ
本来なら訓練中止となる案件だが、このまま敵の索敵を行う訓練に変更されたのだった
それはこの25バンチコロニーに巣食う
〈自動制御のムカデ型機動兵器〉だった…
「……しかし、どうしてこんな事に…」
シモンズは舌打ちした
始まったときから今回の訓練はおかしかった
原因不明の不具合い
事前整備済みの突然の故障
脱落者の続出
いま、こうして訓練生とともにバディを組みモビルスーツに乗っていることも、すべてが想定外の出来事だ
「右後方、センサーに反応あり!僚機ではありません!」
ナオトの声が響く
「それは本来のテスト用の偽装敵だ、それに構うな!〈奴〉は別に潜んでいるぞッ!」
シモンズ教官がディスプレイと同時に正面の強化ガラスを注視する
〈奴〉とは
シュルシュル…
ジム・トレーナー・セカンドの足元を何かが通り過ぎる
「下です!」
「照準無視で下に撃て!」
ナオトは構えも無く、ただ棒立ちのまま携帯ガトリングガンのトリガーを引いた!
ガガガガガガッッッ!!
シュッ!
ガレキばかりの足元を〈奴〉と呼ばれる何かが逃走していった!
「当たっていません!」
「それでもいい!陽動目的だ!移動しろ!」
シモンズの指示を受け、ナオトは背中のスラスターを噴かせ、倉庫密集地を跳躍しその場から離脱した
今回のサバイバル訓練中、未確認兵器が訓練生たちのモビルスーツを襲撃していった
想定外のトラブルだ
本来なら訓練中止となる案件だが、このまま敵の索敵を行う訓練に変更されたのだった
それはこの25バンチコロニーに巣食う
〈自動制御のムカデ型機動兵器〉だった…