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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第34章 25バンチの亡霊

(8)

その頃25バンチコロニーの港付近のエピカ・ロンデニオン訓練校の管理センターではダミ声の岩男マーク教官が陣頭指揮を取っていた


そこへ初老の教官コーエンが交代引き継ぎに到着する


「どうだ?マーク」

「反応はありませんよ、シモンズ教官が付いているんでおかしな事にはならんのでしょうが…」


「位置が不明、カメラでもロスト……、あとは区域外へ出てしまったか……
 破壊されれば、さすがに震撼反応が出るハズだからやられてもいなければ、ヤッてもいないって事だな」

「待つしかありません、帰還したところでナオト訓練生は失格ですけどね」


帰還目標時間はとっくに超えていた

さらにモビルスーツの操縦も及第点以下だった


「連邦軍からは?」

「相変わらずダンマリです」

「訓練コロニーでの事件事故は関与せず、か」

「他の訓練生は?」

「もうとっくにロンデニオンだ、残っているのは我々と彼らだけだよ」



※   ※   ※


夜が明けていく

コロニーの外壁が動きミラーの角度が変わって朝日が差し込む


ジム・トレーナー・セカンドはすでに行動していた


森の中を進軍していく


少ししてようやく森を出た


だがそれは連邦軍の管理エリア側だった


「ドッキングベイ? いやこんな近いわけがないコロニーの途中から外壁に出られるようになっているんだ? さすが訓練コロニーだな」


隔壁シャッターを潜り、巨大な通路を抜けていく

通路はモビルスーツギリギリだったものがだんだん広くなり、やがて戦艦を係留させる港エリアに出た


だが戦艦もモビルスーツも何も居ないようだ


「整備できるところまで行こう、エネルギー補給するんだ」


ナオトたちは運良く容易に補給が出来、

そこから宇宙空間へ出た……




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