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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第34章 25バンチの亡霊

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数日後、ナオトたち訓練生は再び25バンチの訓練コロニーで戦っていた!


カカガガッッッ!!!

響くガトリングガンの銃声!


前回のサバイバル訓練とは異なり、完全に戦闘を想定した訓練だ

もちろん相手は自動制御システムで攻撃してくる無人マシーン群だ

エピカ・ロンデニオン空間訓練校としては連邦軍に借りているエリアとは言え、このままでは訓練が出来ないため事前に通告してからの実戦訓練となった


連邦軍としても新生ネオ・ジオンへの警備に人員をとられており、こちらに手を回すことはなかった


今回はモビルスーツ部隊と、航宙機の部隊に分かれ倉庫エリアのムカデ型、そしてコロニー外壁の海ヘビ型を殲滅していく


ナオトが持ち帰った分布マップをもとに次々と攻略していく

自動制御のため、来るポイントがわかれば大きな脅威ではなかった


ナオトは航宙機に搭乗し、手慣れたスピードで迎撃していく

余裕がうまれ、敵の分布マップにはある特徴があることに気付いた


あるブロックを中心にマシーンの縄張りが張り巡らされている


「何かを隠している?いや、守っているのか?」


ナオトは友軍機に合図をして同時に中心のブロック施設の開閉ドアへ集中攻撃を仕掛けた!


コロニーの外壁に設けられた巨大な施設


そこは巨大な戦艦用ドックとなっていた


通常、ドッキングベイはコロニーのシリンダーの両端に配置されるものだが、こんな途中の外壁にドックがあるのは珍しい

あきらかに何かを隠しているようだ


先行してモビルスーツ部隊が開閉ゲートから侵入していく


しかし、その直後!


ゲート内がまばゆい光に照らされ内側からビーム砲とともに開閉ゲートが飛び散った!

散開するモビルスーツ部隊

「ビーム砲? 中に戦艦が居るのかッ!?」


赤く融解していく開閉ゲートからはゆっくりと巨大な物体が出てくる…


一つ目のモノアイが暗闇の中で光っている



三角形の巨大な機体

そして下部に取り付けられた大きな爪


十年以上前の一年戦争の遺物





モビルアーマー〈ビグロ〉だッ!


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