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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第35章 秘密警察の「人狩り」

(3)

男性恐怖症になっていたノマ・ナッジールはフリーセックスを楽しんでいるグループに嫌悪していた


ソニアとノマは精神統一の鍛錬を極め、プラガーシュの〈プロトタイプ・サイコフレーム〉の反応をさらに高めようとこのネパールの地を訪れていた


簡単な食事を済ませ、再び精神を集中させる


ふたりは座禅を組み、気を高めていく


高まれば高まるほど、それは力になるのだ


アブドゥラではゲルト教授とともに〈プラガーシュ〉の後継機種が開発されていた


ひとつは〈プラガーシュ〉の簡易版〈プラグ〉

さらに〈フリーゲン〉に〈プロトタイプ・サイコフレーム〉を組み込まれた〈フリーゲンF5〉
 通称〈サイコ・フリーゲン〉


「悪いねノマ、私のためにこんなところまで付き合ってもらっちゃって!」


「なに言ってるの!今度からアナタが私のチーフになるのよ、それにソニアには〈サイコフレーム〉との親和性が高いのだから!」


ソニアは第4小隊の隊長となり新型機がまわってきていた
そのためソニアは少しでも新型機を乗りこなすため鍛錬が必要だった


ノマ・ナッジールはアブドゥラ州解放軍から実験部隊キュール・シュランクに正式に加わり、ソニア・ミラーの下に就いたのだった


「……でもさぁ、復帰したアンジェラのほうが反応ご高かったのはなんか悔しいなぁ……」



復帰したアンジェラは第5小隊を率いて、同様に新型機をまわされていた


座禅が終わったソニアとノマは自分たちに与えられたスペースに移動した
 集団生活していた彼らに混じっているため個室などはなく、ふたりは大部屋の一角を使っていた


「さぁ、休もうノマ…、ここなら男性はやって来ないよ、安心して」


ふたりは大きなシーツで身を包んで横たわった


「……なんだがタオに悪いわね」


「タオもノマのことを心配しているんだよ、アニータ・カリードがああなっちゃったからねぇ」


アニータ・カリードもノマと共にキュール・シュランクへ加入していた


そして男性クルーから意識的に離れていたアニータ・カリードだったがラルフと行動を共にするようになり、彼女は変わっていった


残されたノマのことをタオはとても心配していたのだった……



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