テキストサイズ

浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第37章 メテオシュタイン

(4)

「アナハイム社の節操の無さは天井知らずだなッ!ジオンを支援する者にわざわざ連邦発注の機体をまわすなんて!モラルも無いのかッ!?」

思わずシンシアが叫ぶ

高速で接近してきた〈白いメテオシュタイン〉


ジェガンの動きが止まったのを確認すると、とどめを刺さんとゆっくりスピードを落として接近してきた!


高速モードを解いてゆっくり手脚を展開させていく

手にはビームライフルを持っていたが、弱者をいたぶるようにわざわざ接近戦用のビームサーベルを持ち出した


ジェガンを拷問するかのように、ゆっくり斬りかかる


そのときナオトたちの輸送艇シャトルが割って入ってきた


「バカ、ナオト!接近させ過ぎだ!損傷したら大気圏突入時にそこから燃え尽きてしまうんだぞ!」


「…ソウダヨ、ナオト」


雑音混じりに通信が一瞬だけ繋がった!


若い女の声


雑音は接近していくと徐々にクリアな音声になっていった


「…さっさと大気圏へ突入すればいいものを…」


聞き覚えのある声


「…ダイアナ?」


「メテオシュタインのテストパイロットだと言ったろう?」


「…やっぱりキミもキサンドリアだったんだね」


ナオトは愕然とする


ゆうべ、一緒に晩ごはんを食べに出掛けた女性

それが敵として立ちはだかった!


「スペースノイドのほとんどがキサンドリアさ、言ったろう?」


〈白いメテオシュタイン〉はジェガンにとどめを刺そうと再び接近してきた!


ストーリーメニュー

TOPTOPへ