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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第38章 サイコ・クラングの逆襲

(6)

「ノマ…、ノマ…、私の親友ノマ…

 私が居なくなって悲しんでくれたのね

 これからは自分たちのために生きて…」


「……ファラ? ファラ!行かないで!」



「ノマ……いつも一緒にいるわよ

 アニーカの近くにも、ソニアの近くにも」


レイプされ、拷問を受けたまま木に吊るされて死んだはずのファラの意識がノマのコックピットの周りに入り込んでくる…



そして



それは移動要塞〈グール〉に残されていたシャオ・ティ・サァシャにも影響を与えていた



「クー、私の大切なクー!私がここに居たらクーはいつまでもあの人たちの奴隷になってしまう…、私がクーのお荷物になってしまっているんだわ…」



サァシャが幽閉された部屋の扉に触れると、さっきまで冷たい鉄製のドアがほんのり温かみを帯び始めた…!


なぜか扉は簡単に空き、サァシャは逃げ出した…



サァシャの意識がやがてサイコ・クラングのクーにも伝わっていく…




眼を見開いたまま無意識下のクーだったが、脳裏に入り込んできたサァシャの姿が見える!


歳を重ねたサァシャの肢体も素敵だ…!


裸のサァシャは中年女性になっても、クーにとっては大切な、いとしい人なのだ



それは同じふくよかな熟女のアースラとは異なる母性あふれる愛すべき女性



「……サァシャ!」



見るみるうちにクーの瞳に意志の光が宿って来る…



「なに!?なんだ!なぜ動かん?」


アースラは慌てた!


サイコ・クラングは港にほど近い場所に着水し、その衝撃で後ろから繋がっていたクーの肉体も離れてしまった!


そのままクーはあっという間にコックピットから飛び上がり、ハッチを開け外気へ出た


そして海へ飛び込んでしまった!



「クー!!」



アースラは呆気にとられ、長時間の性交で体力を消耗し動けなくなってしまった…



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