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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第38章 サイコ・クラングの逆襲

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「アキラ、部屋を出てくれる?ソニアの身体を拭きたいの、それともオトナの女の裸が見たい?」


「茶化さないであげてよ、命の恩人なんだから!アキラとは一緒にシャワールームで洗ってあげた事もあるから見られても平気さ、でも傷だらけの私の身体なんか見たらビックリしちゃうかもね」


「……ビックリなんかしないよ、ソニアさんはいつだって綺麗さ!」


アキラの言葉に眼をみはるノマとタオ


ふたりの驚く様子にソニアは笑った


「…コイツめ、私たちオンナだけでなく子供にまで手を出したか!」


タオは濡れたタオルをソニアに投げつけた


「はいはい喧嘩しないの」

ノマはソニアの体に貼り付いたタオルでソニアの身体を拭いてやるが擦り傷が滲みたり体をひねると打撲箇所が痛むので、うめき声こそ出さないもののソニアのつらさが伝わってきた


「アキラはソニアが好きなのね、なら私たちと一緒…私たちもソニアが好きなのよ」



「ノマさんは女じゃないか?そんなのおかしいよ」


「そうね、人には色々な愛し方があるのよ、私の話しを少しするとね、私は昔男の人にひどいことされた事があるの、だから大人の男性は苦手…

 ちょっと怖いくらいなの…
 今でも男の人と話すのは構えてしまうわ
 何かされるんじゃないかって…

 でも、だからと言って1人では寂しいでしょ?ソニアはそんな私にも優しいの、

 ソニアは色んな事から私を守ってくれるわ
 だから私もどんな事があってもソニアを守るの

 アキラもソニアが大好きなら、彼女を助けてあげてね」


「僕も男だよ?僕も怖いの?」


「ううん、アキラは大丈夫、だって私達ソニアが大好きな仲間じゃない?」


アキラは頷いた


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