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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第9章 ~敵襲~

シンシア隊がナオト捜索とクラング〈改〉の回収を目的とした「マンゴープリン作戦」を実行しているあいだ、ハンズィ隊は周囲の警戒飛行をしていた


新人のマリコも新型機フリーゲンの訓練も兼ねて哨戒に加わっていた


「こちらフリーゲン7マリコ、異常なし」


「こちらフリーゲン6ラルフ、空域は異常なしなんだが・・・・コイツの機嫌が少し悪い・・・・エンジンが安定しないようなので一時帰投する」


「了解、ではわたしが後方警戒します」


「すまんね」



2機のフリーゲンがペアで飛行しているのを上空から注視している者がいた



雲に隠れてマリコたちには気づかれていない



鈍い鉄色をした鈍重な機体


それは新型機フリーゲンでもなく、どちらかといえば旧型のクラングに近いフォルムをしていた


クラングの直系の後継機のようだ


それも数台の編成をしている小隊だ


編成のうち、ひとつはとりわけ巨大な体躯をしていた


パイロットはニヤリと口許を歪ませた


「見ぃ~つけた」


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