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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第2章 ~ハンセン艦長~

ナオトが気が付くと、それは暗い部屋だった

「部屋…、医務室か?ボクは助かったのか…」

突然ドアが開く音と、カツカツ響く靴音が近づき、カーテンを開けられた

「気づいたかラッキーボーイ!」

ふくよかな白衣の女性
40~50歳ぐらいか

女医はナオトの返事を聞く前に壁のインターフォンに手を伸ばしていた

「艦長、少年の意識が戻りました…はい、…はい、…お願いします」

「…艦長?…ここは基地ではないのですか、…船?」

重く鈍いエンジン音は聞こえるが、波の揺れは感じない

「詳しくは艦長が説明するだろうよ、でも存在自体が機密事項だからな、キミは何も知らされないまま地上に戻されるかもな」

「……地上?」

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