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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第41章 最終決戦 〜②爆誕!サイコ・クラング mark2〜

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時を同じくして、

〈シュメッターリング〉たちが〈マグリッド部隊〉の量産機〈クラング・ハイノート〉たちを次々と落としていた!


蝶が舞い、銀粉を撒き散らして、獲物となった彼らには逃げ惑うしかなかった


〈クラング・ハイノート〉自体は優秀な量産機であったが、オプション付きのカスタム機と異なり決定打となる“決め手”に乏しく、

戦略的に重宝する機体であるにも関わらず、〈シュメッターリング〉や〈プラガーシュ〉のような強力なフリューゲルの前には為す術もなかった


たまに状況を見据えることの出来るパイロットが隙きをついて上昇し、〈プーダー〉の死角へ回り込もうとしても〈シュメッターリング〉のパイロットたちの特殊な察知能力を前にしては敵わない


〈シュメッターリング〉の幼いパイロットたちは軍人でも何でもなく、優秀な遺伝子から産まれた“生物兵器”と化していた


幼い少女の姿をしたパイロットたち


スティーブ・グリメットがあるルートから手に入れた悲しきクローンの少女たち


その“オリジナル体”とは……


雷粉〈プーダー〉を撒き散らした〈シュメッターリング〉たちの空域には半数まで落とされた〈マグリッド部隊〉の〈クラング・ハイノート〉が為す術もなく逃げ惑っている


そこへ…


雲の中から烈火の如く猛スピードで参戦してきた一機の機体…



4枚の大型の肩バインダー

中央の本体は小さなヒューマノイド形態


〈クラング・スクリーム〉!!


こちらも幼きパイロットキアラの駆るカスタム機が〈シュメッターリング〉の前に現れた!


「あーあ、好き勝手やってくれちゃって!

 “蝶モドキ”だけが〈プーダー〉を使えるわけじゃないんだよ!自分たちでも味わってみなよ!」



キアラは上空を旋回しながら雷粉〈プーダー〉を撒き散らしていった!


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