浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第41章 最終決戦 〜②爆誕!サイコ・クラング mark2〜
(11)
大型輸送船〈グリメット城〉
当主スティーブ・グリメットはパイロットスーツを着込んでいた
「出撃なさるのですね」
「ええ!…どうもマグリッドのカスタム機が気になるのです!」
私室に兵器企業〈アモルフィス〉の幹部アリッサがそばに寄り添う
「我が社の〈プーダー〉がこう早くも次の生産ラインから移管してしまった事は私のミスです…」
スティーブ・グリメットは笑顔でアリッサに声をかける
「いや!アリッサさん、一度作られたモノは転用されていくものです!
私が気になるのは敵のパイロットです
あのトリッキーな動き……、操縦慣れしたベテランパイロットというより…
好奇心豊かなパイロットのように見受けられました! ちょっとそこが気になるのです!」
「そ、そうなの?」
「ちょっと…思い当たるフシがあります…
もしかすると……いや、おそらく…」
「お知り合いなのですか?」
「うちの娘たちのオリジナルボディかもしれません…」
「?…オリジナル?」
「彼女たちはとあるルートで私のもとに集まってきました。肌の色や眼の色も様々な娘たちですが、皆どこか似てるでしょう?
完全なクローンではなく、様々な遺伝子を書き加えた少女たちなのです
どこかの研究所が作り出したおぞましい〈人間兵器〉なのです!
私はあまりにも哀しい彼女たちを使い捨ての兵器にしたくはありませんでした…
私財を投げうち、集められるだけ買い取り、契約し、引き取っていきました
いや、まだ世界のどこかに彼女たちの姉や妹たちが居るのかもしれません…
私のもとに集まって間もなく、彼女たち自らフリューゲルに乗り込みたいと私に告げてきたのです
彼女たちはパイロットとして戦うことまで組み込まれてしまっていました
それは〈オリジナル〉の影響がとても強いようです…
彼女たちは兵器になることを望んでいるなんて、皮肉でしょう?
私はあの子たちを普通の暮らしを味あわせたかったのですが…」
スティーブは言葉を詰まらせたのだった…
大型輸送船〈グリメット城〉
当主スティーブ・グリメットはパイロットスーツを着込んでいた
「出撃なさるのですね」
「ええ!…どうもマグリッドのカスタム機が気になるのです!」
私室に兵器企業〈アモルフィス〉の幹部アリッサがそばに寄り添う
「我が社の〈プーダー〉がこう早くも次の生産ラインから移管してしまった事は私のミスです…」
スティーブ・グリメットは笑顔でアリッサに声をかける
「いや!アリッサさん、一度作られたモノは転用されていくものです!
私が気になるのは敵のパイロットです
あのトリッキーな動き……、操縦慣れしたベテランパイロットというより…
好奇心豊かなパイロットのように見受けられました! ちょっとそこが気になるのです!」
「そ、そうなの?」
「ちょっと…思い当たるフシがあります…
もしかすると……いや、おそらく…」
「お知り合いなのですか?」
「うちの娘たちのオリジナルボディかもしれません…」
「?…オリジナル?」
「彼女たちはとあるルートで私のもとに集まってきました。肌の色や眼の色も様々な娘たちですが、皆どこか似てるでしょう?
完全なクローンではなく、様々な遺伝子を書き加えた少女たちなのです
どこかの研究所が作り出したおぞましい〈人間兵器〉なのです!
私はあまりにも哀しい彼女たちを使い捨ての兵器にしたくはありませんでした…
私財を投げうち、集められるだけ買い取り、契約し、引き取っていきました
いや、まだ世界のどこかに彼女たちの姉や妹たちが居るのかもしれません…
私のもとに集まって間もなく、彼女たち自らフリューゲルに乗り込みたいと私に告げてきたのです
彼女たちはパイロットとして戦うことまで組み込まれてしまっていました
それは〈オリジナル〉の影響がとても強いようです…
彼女たちは兵器になることを望んでいるなんて、皮肉でしょう?
私はあの子たちを普通の暮らしを味あわせたかったのですが…」
スティーブは言葉を詰まらせたのだった…