テキストサイズ

浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第41章 最終決戦 〜②爆誕!サイコ・クラング mark2〜

(15)

海面上から上がってきたシュタームに対して、アレクとキアラの二機は無抵抗の状態だった


上空に照準を合わせていたものを強引に下方へ移動させたが間に合わない!


シュタームはキアラ機スクリームに狙いを定め、ビーム・サーベルで斬りかかった!


大型の肩バインダーで防ごうとするが間に合わない!


すかさずシュタームは間合いにまで入り込み、右肩2つのバインダーを斬り落とした!


「あ!? やばッ!」


肩バインダーはブースターでもあるため、片翼を失った本体はあらぬ方向へグルグルと回転しながら落下していく!


そばに迫ってきたアレクのサイコ・クラングmark2はその巨体を使ってシュタームを握り潰そうと両手を伸ばしてくるが、シュタームの動きのほうが早かった!


「なんなんだッ!?さっきから!
 コイツの動き、尋常じゃないッ!」


シュタームは伸びてくる腕をすり抜けながら敵の背面にまで潜り込み、再びヒューマノイド形態に変形する!


サイコ・クラングmark2の首元めがけて雷撃砲〈ブリッツ〉!!



バリバリバリバリッッッ!!!




初戦でダークのフリーゲンF3から直撃をくらった部分に追い討ちの攻撃を加えた!


「なんだッ!? なぜ動かんッ?」


アレク機は戦闘中にシステムダウンし、モニターの画面は一斉にブラックアウトしてしまった!



また、遠くの空域ではキリモミ状態で飛ばされてしまったキアラのスクリームにシュメッターリングの群れが襲いかかっていた!


残された左腕の肩バインダーはねじ切れられ、華奢な脚部も切り落とされた



無防備な状態をさらけ出したスクリームはもはやモズの早贄のようだ


残された機体の本体をスティーブ・グリメットのシュメッターリングが抱きかかえる


「もう、およしなさい
 あなたはそこまでですよ」


スティーブの機体に他のシュメッターリングたちも寄り添って近付く


まるで蜜に群がる蝶のように…


ストーリーメニュー

TOPTOPへ