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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第42章 最終決戦〜③空の狩人、アレク

(5)

正面からのアニーカ機をサイコ・クラングは指先のビーム砲で撃退させ、

 姿勢を立て直せないまま強引に背中のスラスターを噴かせると、勢いで離れたノマの機体に指先を向けた!


5本の指先からまばゆい光り!


退避行動をとるが至近距離すぎる!


直撃!



ノマのプラガーシュは炎をあげる!



「ノマーーーーッッ!!」



アニーカの機体は落下しながらノマの機体が爆発する様子を見ながら、何もすることが出来なかった…



アニーカのプラガーシュはグリップを引いても反応しない


落ちていくプラガーシュ



コックピット内のアニーカは声にならないうめき声をあげていた




泣き叫ぶアニーカの頬を妖精のような光りが飛び交うのはきっと幻覚なのだろう


光りはコックピットの中をくるくると自由きままに飛んでいた



「ノマ…?」



「悲しまないでアニーカ・カリード

 ツラいこともあった人生だけど、最後にいろんな仲間と出会えて楽しかった

 私は後悔していないわ


 最後にあなたがみんなことを“家族”と呼んだとき、わたしとても納得できたもの


 ほら、あなたは初めて会うかもしれないけど、この子も私の家族、私が“故郷”に残してきた“子供”よ、ほらちゃんとご挨拶しなさい


 この子もフィフス・ルナの犠牲者


 でもこうやって母と子が会えたの


 私は満足よ


 だから悲しまないで


 いつもあなたのそばで見守っているから


 ほら、ファラも来たわ


 わたしたちは家族よ


 いつも一緒」




コックピットを飛び交っていた光りは3つになったかと思うとパッと消えてしまった



自由落下するアニーカ・カリードのプラガーシュはノマの機体の爆発がみるみる小さくなっていき


そのまま海面に激突してしまったのだった…



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