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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第12章 〜クラング・ハイノート

5分後、ナオトの搭乗したフリーゲンは射出され勢いよく飛び出した


水平飛行、そして急降下


第1隊のテリトリーへ合流する


離れていくキュール・シュランクの弾幕は一時的にこちら側を弱めてくれていたが、ナオト機が降下してからは再び厚い弾幕に戻っていた


ハンセン艦長の采配だろう



視界に入る敵機の上空から急降下して撃墜していく


機体の操作性はマリコに合わしているからか、ナオトは少々強引なスロットルでまわしている


常に回転数を上げて、スピードを落とさない


ギュゥゥーーーーン、と雲に吸い込まれては、すれ違いざまに雷撃砲「ブリッツ」を何度も放つ



後から参戦したナオト機は外観こそボロボロだが、エネルギーはマックスだ


残量をセーブしながら戦っている他の機体とは勢いが違っていた


視界の先に青い煙幕を流す機体を見つけた


ラルフ機が合図をしている



「ラルフさん!受け取って!」



ナオトはロープで縛り上げたパーツを放つ


パーツは小さなパラシュートを開き減速、

それをラルフ機が受け取った



ラルフ機の青い煙幕を見つけた敵機が高速で近づいていたが、


ナオト機がすれ違いに撃破する


「ナオト、あいつ短時間にどれだけ落とすんだよ…」


ラルフは手際よく換装していく


残量の少ないライフルは宙に放ち、新しいライフルのセンサーを連動させる


グリップに認識コードがあり、自動的に同期させる


エネルギーパックも古いものを放出させ、新しいものを挿入していく


くるくると旋回して狙い撃ちを回避させながらラルフは換装を終え、迫りくる敵機に向かいセーブ無しのブリッツをお見舞いする


バリバリバリッッ!!



ラルフが反転すると、もうナオトの機体は見えないところまで飛び立っていった


もう周囲に敵機の影がない


ラルフも降下してナオト機に続いた

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