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悪魔的ドクター

第8章 安息

「あ、いいですよ。あたしが片付けますッ」



あたしなんかの料理を食べてもらったのに、後片付けまでさせられない。



だけど
先生からお皿を受け取ろうとするが、『これくらいしないと悪いから』と断られてしまった。


料理も1つ残らずすべて平らげてくれていて、すごく嬉しいというのに…


更に先生の優しさで
『大人』を感じる。



「風呂、入ってくる」


「はい」



こういうのも…
たまには悪くないかも。


…なんて呑気な事を考えてしまった。




あたしは今のうちに
食器をすべて洗い
洗濯を始めようとする。



だけど…

洗面所の前でストップ。



このマンション
洗面所の先がお風呂。



この扉を開けたら
すぐ先はお風呂の扉もある。



そして今
先生はお風呂を使っている…



だから何?って話になるよ。
確かにね。




いや、だけどもさ。

なんというか…
恥ずかしいじゃん?


は…裸…だし。



「…気にしない、気にしない」



洗濯をするだけなんだから!


先生が出てくる前に
とっとと終わらせればいいんだ!



呪文の様に唱えながら
洗面所へと足を踏み入れた。





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