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悪魔的ドクター

第2章 合コン

そんなあたしの事情などお構いなしに、合コンは始まった。



「何飲もっか。みんなって20歳だっけ?お酒でいいよね?」



あたしの正面に座った男性が
いきなりあたしに向かって質問してくる。



「えっと…」



困った。
実際は未成年だし
先生はそれを知っている。

当たり前だけど
未成年の飲酒は禁止。
しかも気管支が弱いあたしは
飲酒・喫煙は避けた方が良い。


たぶん…
いや絶対、
先生は止めると思う。
『医者』だから。



でも…
あたしも子供じゃない。
煙草は吸わない様にすればいいしお酒も少しならいいと思った。


だからそんなに気にしない。



「あたしは、カシスオレンジにしよっかな…」



言った瞬間
右斜め前から殺気を感じた。


目を会わせたら何言われるかわからない。

ひとまずこの場を離れよう。



「トイレ行ってきま~す…」



あたしは逃げる様に
トイレへと席を立った。




***




「はぁ…」



トイレの鏡に映る自分の顔を見ながら溜め息をついた。



とりあえず
色々言われないように
2人きりにはならないでいよう



「よし。」



気合いと決意を胸に
トイレを出た。


曲がり角に差し掛かり
またビックリ。



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