テキストサイズ

悪魔的ドクター

第13章 元カノ

頭から離れない"婚約者"の存在に未だ愕然としていた。




中に入り、リビングのテーブルに手紙を置いて、ソファに座る。


…が、
何もする気にならない。




まさか婚約者がいたなんて…



思った以上にダメージ…。



先生は白石さんの事を
何1つ話してくれなかった。

確かにあたしには無関係な出来事かもしれないけれど…

でも婚約者がいるなら
あたしはここにいちゃいけないんだよ?
修羅場どころか犯罪だよ。


それに白石さんも誤解してる。
あたしと先生は何もないのに…


何も…。



どうしてだろ

胸が苦しいよ…。


発作?

ううん
そんな感じじゃない。


気持ちの問題だと思う。

たとえば…恋?



…え?
あたし、先生に恋してるの?



それはないって!
だって先生は
喘息を診てくれてる
心は悪魔…
いや、心優しい魔王主治医だよ?


確かにストーカー事件は助けてくれた救世主だけど…
そんな感情なかったよ。

だから恋愛なんかじゃない…。


そんなんじゃないはずなのに…
どうしてこんなにツラいんだろ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ