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悪魔的ドクター

第3章 病院

横になっているのに
クラクラと目眩がして視界が揺らぐ。



目を閉じても治まらず
フワフワした感覚で頭が痛い。



「咲桜ちゃん?」



異変に気付いた先生は
名前を呼んだかと思うと
あたしの手首に触れ、脈を測る。



「大丈夫。点滴追加するからすぐ治まる。だから眠りな?」



先生は子供を寝かすように
優しく静かに囁き、今度は点滴の交換を始めた。



こんなにツラいはずなのに
先生の言葉が
暖かくて安心する。


こんな時だからかな…




けど
先生は…

優しい人なの?
それとも冷たい人?


あなたの中に
天使と悪魔がいるみたい…


ねぇ
どっちが本物の先生?





徐々に効いていく点滴。
同時にあたしは睡魔に襲われた。


なんの抵抗もなく
素直に眠りに就いていった…






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