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悪魔的ドクター

第4章 拒否

「ただ…1つだけ。今回の咳の事で、咲桜ちゃんに確認したい」



先生の目付きが急に変わった。
若干、眉間にシワを寄せ
怒っているように見える。



「…はい」



直感で
あまり良い話ではない事が理解できた。



「今回みたいな咳は初めて?」


「はい…」


「この3年間で何か体に異変はなかった?」



『異変』と聞いて
あたしは少し考えると
ある事を思い出した。



「時々だけど…咳は出ました」


「他は?」



すぐに質問を返され
あたしは返事に戸惑った。



「他…は、運動すると少し息をするのが苦しくなりました…」


「前兆はあったんだな」



またすぐに聞かれ
あたしは無意識に首を縦に振ってしまった。


すると先生は
『はぁ~…』と大きく溜め息をつくと、説明を始めた。



「今回のは、喘息の発作なんだ」


「喘息…?」


「煙草が発作を起こす引き金になったんだ」



先生の真剣な顔は尚も続き
あたしは先生から目を離したらいけない気がした。



「風邪もひいてたんだ。その細菌だって発作の原因でもある」


「…発作」




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